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建築界の巨匠逝く Part 2
2013-02-24 Sun 22:57
ニエマイヤーの偉業、今回は住宅編からです。(前回の記事はこちらから)

住宅の設計


ニエマイヤーはミナス州知事の依頼に応えて、ほかにもベロオリゾンテ市の州立図書館や学校の設計もします。
そして、この時期にニエマイヤーは多くの住宅の設計も手がけています。
彼の父親が週末をすごすために農園にあった鶏小屋の基礎を利用して別荘(“プルデンテ・デ・モラエスの家”)を建築。元の鶏小屋がどんなものだったかわかりませんが、鶏小屋とは似ても似つかない(?)立派な別荘です。

しかし、これらの住宅設計の中でもやはり注目に値するのは、ニエマイヤーが彼自身のために設計した家のものでしょう。傾斜地を利用して建てられたこの家は、海を眺望できる場所にあり、一階はガラス張りでカーブのある屋根を細い鉄柱で支えた構造になっており、寝室などの部屋は階下となっています。

ニエマイヤーによるミナス州立図書館のデッサン
ミナス州図書館Dessan


ミナス州立図書館
ミナス州図書館

プルデンテ・デ・モラエスの家
プレジデンテプルデンテの家

レオネル・ミランダの家の内部
レオネルミランダの家

カヴァネラスの家(1954年)とそのデッサン(下)
カヴァネラスの家1

カヴァネラスの家


ニエマイヤーの自宅
ニエマイヤー家1

ニエマイヤー家

ニエマイヤー家デッサン

ニエマイヤー家2

ニエマイヤー家3



1950年代の半ばには、ニエマイヤーは、モントリオールビル、トリアングルビル、エッフェルビルなどの設計をしています。


モントリオールビル
モントリオールビル


トリアングルビル
トリアングルビル



エッフェルビル
エッフェルビル



首都ブラジリア

ニエマイヤ-の生涯の仕事の中で、もっとも注目される“重要”なワークが首都ブラジリアの設計でしょう。
ニエマイヤーの才能に注目したジュセリーノ・クビチェックは、1955年に「50年の進歩を5年で」をスローガンに大統領選挙に出馬し当選すると、ニエマイヤーを招聘して『新首都ブラジリア』の建設計画を一任。
ニエマイヤーは「新都市計画」のデザインを公募し、当選したのはニエマイヤーが建築技師として最初に勤めた設計事務所のオーナー、ルシオ・コスタ氏のものでした。

結局、新首都の建築群のデザインはニエマイヤーが行うことになり、コスタは都市全体のデザインを担当することになりました。
建設は、クビチェック大統領の任期である5年以内に間に合うよう急ピッチで進められわずか41ヶ月間で完成しています。


お椀を二つならべたような特徴的なデザインの国会
niemaiya-ブラジリア-konguresso

三権広場
niemaiya-3kenhiroba.jpg

大統領官邸
niemaiya-ブラジリア-

アルボラーダ宮

niemaiya-ブラジリア-01


ブラジリアの聖堂
niemaiya-ブラジリア-02


国立博物館
Museu-nacional-brasilia.jpeg


ブラジリア検察庁
ブラジリア検察庁1

ブラジリアTVタワー
ブラジリアTVタワー


ブラジリア教会
ブラジリア教会2


ブラジリア軍司令部
ブラジリア軍司令部


ブラジリアの町
ブラジリアの町

ブラジリア夜景
ブラジリア夜景


国外への亡命

1964年3月、カステロ・ブランコ将軍に率いられたブラジル軍部は、クーデーターを起こし、左派傾向にあったジョン・ゴラール大統領を失脚させ軍部による独裁政権が誕生。
軍部の左派インテリ階級への迫害を恐れ、多くのブラジル人が国外逃亡し、この時、共産党員であったニエマイヤーもフランスに逃亡し、長い亡命生活が始まることに鳴る。

パリに設計事務所を構え、設計家としての活動を始めたニエマイヤーに、フランス、イタリア、アルジェリアなどから設計の依頼が次々に来た。ニエマイヤーはすでに世界有数の設計家となっていたのです。


レ・ハヴレ文化センター(フランス)
レハヴレ文化センター(仏)

レ・ハヴレ文化センター
レハヴレ文化センター1(仏)


前回も少しふらましたが、この時期、ニエマイヤーはフランス共産党本部ビルの設計をしています(1966年)。ニエマイヤーは1945年に共産党に入党。共産党員として活発な活動を行って来ており、フランス亡命中にもソ連を訪問し、共産党要人と会見したり、レーニン賞まで授賞しています。ほかにも、キューバーのカストロ首相と数度にわたって会ったりしています。
ずっと後、1992年には、ブラジル共産党の党首にまでなっていますから、ニエマイヤーは根っからの共産主義者であったことがわかります。

フランス共産党本部ビル

フランス共産党本部ビル1

フランス共産党本部ビル2

メントウリコンスタンチネ大学(アルジェリア)
メントウリコンスタンチネ大学1

メントウリコンスタンチネ大学
メントウリ・コンスタンチネ大学


アルノルド・モンドウリ社ビル(イタリア)
アルノルド・モンドウリ社ビル(イタリア)



亡命からの帰国


1980年台初頭、軍による独裁政権もようやく終焉を迎えつつあり、ふたたび民主主義がもどったのを見て、国外亡命していた多くのブラジル知識人や共産・社会主義者が帰国します。その中にはニエマイヤーも含まれていました。

帰国後、ニエマイヤーは、同じく亡命先から帰国しリオデジャネイロ州知事選に当選し州知事となったレオネル・ブリゾーラの依頼で、公立教育統合センター(CIEPs)と呼ばれた州立校の設計、およびカーニバルパレードで有名なリオのサンボードロモを設計します。


リオデジャネイロ州に500校が建設された総合教育モデル校
総合教育モデル校

カーニバルパレードで有名なリオのサンボードロモ
リオのサンボードロモ

サンボードロモで毎年開催される、カーニバルパレード
リオのサンボードロモ(カーニバル)


ほかにも、JKメモリアル、マンシェッチ出版・TV局社ビル、ラテンアメリカ・メモリアルなどの設計もtめがけています。

JK(ジョン・クビチェック)メモリアル
メモリアルJK

メモリアルのタワー上の銅像は第21代大統領・ジョン・クビチェック
メモリアルJK銅像


マンシェッチ社(出版・TV放送局)ビル
マンシェッテビル

ラテンアメリカ・メモリアルは教育学者、人類学者として多大な貢献をしたダルシ・リベイロの資料をそろえている
ラテンアメリカーメモリアル


1990年台になると、“UFO”(空飛ぶ円盤)のニックネームで有名な現代美術館-MAC(ニテロイ市)を設計。


ニテロイ市の現代美術館は“空飛ぶ円盤”の異名がある
リオの現代美術館


リオの現代美術館1

リオの現代美術館2

ニテロイ市には、ニエマイヤーの設計でポピュラーシアターも建設されています。
ニテロイ市の大衆シアター


ニエマイヤーの創作意欲は2000年代になっても少しも衰えず、パラナ州のクリチバ市に建設されたニエマイヤー博物館の設計や
ニエマイヤー博物館

ニエマイヤー博物館1

この年にはブラジリアにニエマイヤーの設計後50年経ってから、ようやく国立図書館と国立博物館が完成します。

国立図書館

国立博物館
国立博物館1


百歳の誕生の年には、スペインに自分の名前が付けられることになった文化センターを設計。

ニエマイヤー文化センター3(スペイン)

ニエマイヤー文化センター1(スペイン)

ニエマイヤー文化センター(スペイン)


ミナス州知事の依頼によって設計された、ミナス州オフィスビル(2010年完成)
エジフィシオミナス

州知事公邸 パラーシオパラーシオ・チラデンテス(2010年完成)
パラーシオ・チラデンテス(ミナス州)

タンクレード・ネーヴェス国際空港
タンクレード・ネーヴェス国際空港

タンクレード・ネーヴェス国際空港
タンクレード・ネーヴェス国際空港1




オスカル・ニエマイヤー(1907年ー2012年)享年104歳。

オスカルニエマイヤー建築家


“直角が私を魅了するのではない。
 人間によって創られた直線でもなければ、
 硬い、柔軟性のないものでもない。

 私を魅了するのは、自由で官能的な曲線。
 私の母国の山々やが織りなすような曲線、
 曲って流れる河川のさま、海の波
 そして愛しい女性の柔らかな体なのだ。

 宇宙そのものも曲線で出来ている。
 アインシュタインが“湾曲した宇宙”
 といったように
 
Não é o ângulo reto que me atrai,
nem a linha reta, dura, inflexível, criada pelo homem.

O que me atrai é a curva livre e sensual,
a curva que encontro nas montanhas do meu país,
no curso sinuoso dos seus rios, nas ondas do mar,
no corpo da mulher preferida.

De curvas é feito todo o universo,
o universo curvo de Einstein.


参考サイト:

Oscar Niemeyer
ポピュラーシアター(リオデジャネイロ)
ブラジリアのカテドラル
Oscar Niemeyer – architecture photography
世界的な建築家、ニーマイヤー氏死去

   

   


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