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スターウォーズの世界そっくりの2つの太陽をもつ惑星発見
2011-09-21 Wed 05:43
 「スターウォーズ」の世界に出てくる2連星をもつ惑星が発見されて話題となっています。

NASA(米航空宇宙局)とSETI(地球外生命探査チーム)は、白鳥座の方向にあり地球から200光年離れたところにあるケプラー16が2連星であることを発見しました。 NASAが2009年3月に打ち上げた系外惑星探査衛星「ケプラー」は、惑星が恒星の手前に来ることで起きるわずかな減光を検出する手法(トランジット法)で惑星の存在を検知します。
ケプラー16も、この方法で惑星が発見された恒星の1つで、SETIのローレンス・ドイル(Laurance Doyle)氏たちのチームが、惑星が手前に来るタイミング以外でも減光が起きていることに気づき、この星がお互いの周りを回る連星であることが判明、その報告が米科学誌サイエンスに発表されました。

周連星惑星ケプラー16bと2連星のイメージ図
587851main_Kepler16_planetpov_art-3x4_946-710.jpg

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/T. Pyle


2つの太陽をもつ惑星と言えば、「スター・ウォーズ」でルーク・スカイウォーカーやアナキン・スカイウォーカーの故郷として出てくる「タトウィーン」(Tatooine)が有名ですが、そのような周連星惑星は実存することが証明されたわけですね。

連星の周りを回る「周連星惑星」の存在は、理論的には何十年も前から予測されていましたが、確実に発見されたのは今回が初めてだそうです。 天の川銀河に存在する恒星の多くは連星系を成していると考えられていますが、ケプラー16bのような周連星惑星が発見されたことにより、単独星だけでなく連星の周りにも系外惑星があることが今回の発見で確かめらたため、系外惑星の数量は予想以上に増えることになりそうです。

2つの恒星の前を横切る「ケプラー16b
a.jpg
(c)AFP/NASA/JPL-Caltech/R. Hurt

 

ケプラー16は、連星同士、そして中心星と系外惑星の両方が、地球から見て重なるような軌道をもつという、観測する側(ケプラー宇宙望遠鏡)にとってはたいへん好都合なケースであり、今までに様々なデータが観測されています。

ケプラー16の中心星は、それぞれ太陽の0.7倍と0.2倍程度の質量しかない小さな太陽で、お互いの周りを41日周期で回っています。
さらにその周りを229日の周期で回る惑星ケプラー16bは、ガスと岩石が半々の土星サイズの惑星であり、中心星からの距離は太陽から地球までの距離の0.7倍程度、ちょうど太陽から金星くらいの距離ですが、中心星が太陽より小さいため生命が存在するには低温すぎると思われています。なので、タトゥーイン星に出てくるサンドピープルジャワズは住んでいそうにありませんね。

ルーク・スカイウォーカーの故郷タトウィーンと2つの太陽(映画スターウォーズより)sw_tatooine-2f641.jpg


 今回の観測結果発表について、「スター・ウォーズ」を製作したルーカスフィルムのジョン・クノール(John Knoll)氏は、「科学的発見は時として想像を超えるものです。こうした発見が、これから様々な作品にインスピレーションを与え、想像以上の世界に思いをいたす可能性を広げてくれます」とコメントしているそうです。ちなみに、2012年6月にはアマチュア天文家にもケプラー16が観測できるようになるとか。

ただし、SETIのローレンス・ドイル氏は、ケプラー16bの大きさと太陽(ケプラー16)からの距離から判断して、この惑星に地球型の生命が存在する可能性は小さいとみられています。2つの太陽を持つ惑星は、今後1~2ヶ月の期間内にほかにも見つかる予想だそうです。

ケプラー16bと太陽系惑星の大きさ比較


kepler-16-comparision.jpeg
ケプラー宇宙望遠鏡
ここで少し、おさらい的にケプラー宇宙望遠鏡について見てみましょう。
ケプラーは地球を周回する軌道ではなく、太陽を中心として地球の後を追いかけるような軌道を取る(地球追尾太陽中心軌道)。これは、観測対象の星が地球に隠れてしまうのを防ぐとともに地球からの迷光を避けるためである。太陽光の影響を避けるため、望遠鏡は黄道面から離れたはくちょう座の方角だけを向く予定である。
ケプラー宇宙望遠鏡のイラスト
FlightSgmntBodypointLbld.jpg
795px-LombergA1024.jpg
ケプラー宇宙望遠鏡の目的は、惑星系の構造と多様性を探ることにあり、具体的には、多数の星の明るさを測定することによって次の点を明らかにすることである。

(1)さまざまなスペクトル型の星について、ハビタブルゾーン内に地球型惑星やより大きな惑星がどれくらい存在するのか探査する。
(2)太陽系外惑星の軌道の大きさや形を決定する。
(3)連星系に惑星がどれくらいあるのかを推定する。
(3)公転周期の短い巨大惑星(ホットジュピター)について、その軌道、光度、惑星の大きさ、質量、密度に関する知見を得る。
(4)既に惑星が発見されている恒星について、さらなる惑星の発見を行う。
(5)惑星系を持つ恒星の性質について研究を行う。
ホットジュピターオシリスのイメージ図
419px-Osirisplanet.jpg
 惑星の軌道が中心の星と視線上偶然重なり食を起こす確率は、恒星の視直径を惑星の公転軌道の直径で割った値に比例する。太陽のような星の周囲を軌道半径1天文単位で地球型惑星がまわっていた場合、食を起こす確率は0.47%、1/210である。もし軌道半径が0.72天文単位(金星の公転軌道と同じ)場合、その確率は0.65%とやや大きくなる。惑星が複数存在する系の場合、それらの惑星は同じ軌道面を取ることが多いため食を起こす確率はより大きくなる。例えば、宇宙人がケプラーのような宇宙望遠鏡で地球による食を観測できたとすると、12%の確率で金星が起こす食も観測できることになる。
現在の技術では、ケプラーは地球型惑星を発見する可能性が最も高いミッションである。ケプラーは10万個の星を一度に観測することができるため、惑星による食を検出できる可能性もその分大きい。さらに、1/210の確率で地球型惑星の食を観測できるということは、すべての星が地球型惑星を持っていると仮定した場合、ケプラーは480個の地球型惑星を発見できる計算になる。これと実際に検出される地球型惑星の数を比較することで、地球型惑星が存在する確率を推定することができる。ケプラーによって得られるデータは、さまざまな種類の変光星の研究、特に日震学を多数の恒星に適用するためにも有用である。(以上、NASAケプラーミッションのウェブサイトからの引用)
少々説明が専門的になりましたが、要約すると、ケプラーのおかげで系外地球型惑星が発見される確立はぐんと向上したということです。2009年から観測をスタートしたケプラーは、観測史上初の地球型系外惑星ケプラー10bの発見(2011年1月)、288個の地球型惑星の発見-うち5個はハビタブルゾーンにある-(2011年2月)、そして今回の連星ケプラー16の周連星惑星としてケプラー16bを発見しています。
初の地球型系外惑星ケプラー10bと地球との比較図

800px-Kepler10b_artist.jpg

800px-Exoplanet_Comparison_Kepler-10_b.png

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