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ロシアの火星探査機‐ フォボス・グルント、今年11月に打ち上げか
2011-07-20 Wed 21:26
 ロシアが2001年より進めてきた、火星探査プロジェクト「フォボス・グルント」(Фобос-Грунт、グルントは「土」の意味)計画による火星無人探査機の打ち上げが、いよいよ今年の11月に打ち上げられることになりました。


火星周回軌道上のフォボス・グルントのイメージ
fobos.jpg



ロシアが惑星探査機を打ち上げるのは、1996年に打ち上げに失敗したマルス以来だそうです。
当初、フォボス・グルント探査機は、2009年にソユーズロケットとフレガート上部ステージを組み合わせた打ち上げ機で火星軌道にに送り込む予定でしたが、2006年に中国の火星周回探査機・蛍火1号の相乗りが決定し、重量超過となったことで打ち上げロケットの変更を余儀なくされ、それにともない計画修正が行われ、打ち上げが2011年にまで延期されていたものです。

飛行時のフォボス・グルント探査機(上)と着陸姿勢の同機(下)

fobos-grunt__2.jpg

fobos-grunt__1.jpg



フォボス・グルントは、通常の観測装置のほかにサンプルを地球に持ち帰るための土壌採集装置や帰還用のロケットを装備するため、総重量は10トンを超える大型探査機となっています。


fobos_scheme1.jpg



現在のところのフォボス・グルントの打ち上げ(予定)スケージュルは

   2011年11月4日か5日:地球から打ち上げ。
   2012年10月9日: 火星周回軌道に到達。
               蛍火1号を分離し、軌道を変更して観測を行う。
   2013年2月9日:軌道を変更しフォボスに接近。
   2013年2月:フォボスに着陸。
   2013年2月-3月:土壌を収めたカプセルをフォボスから打ち上げ、地球へ向かう軌道に乗せる。
   2014年8月:土壌を収めたカプセルが地球に帰還。


この動画はロシア語の解説なので何を行っているのか分かりませんけど、
フォボスグルントの軌道変更などがよく分かります



フォボスの直径は約21kmと地球の衛星である月に比較すると極端に小さく、巨大なクレーター(窪み)を持つジャガイモ型をした衛星で、常にどちらかの側を火星に向けています。表面の引力は、投げられた石ころが下に落ちないで、永遠に宇宙へと飛び去ってしまうほどに弱いものであるのと同時に、その特異な形状のために場所によって引力が違うという問題もありますので、フォボスへの軟着陸にはそれ相当の技術が必要ですが、ロシアの探査機製造はそれを問題なくクリアすることでしょう。

    フォボスグルントの着陸予定地点(赤と青で囲まれたエリア)
fobos_local.jpg



フォボスの土壌の採取にはアーム型装置が使用され、深さ2cmまでのフォボスの表土を100gから150g程採集しますが、これには中国が開発したSOPSYSと呼ばれる、微小重力下で作動する研削装置が使用される予定です。
当初はロシアのルナ月探査機のように、ドリルで深部の土を掘削する方法も検討されましたが、フォボスの表面重力が月と比べて非常に小さいため、掘削の反動で探査機の安定性が保てなくなる恐れがあったことからキャンセルされました。
また、土壌サンプルを載せたカプセルを収めたコンテナの打ち上げには、ロケットの噴射ではなくバネの力を利用したものとなっています。これはフォボスに残って活動する探査機本体にロケットエンジン噴射による影響をあたえないための対策だそうです。フォボスは重力が弱いためこの方法でも十分な高度へ到達させることが可能と考えられているそうです。
コンテナは十分な高度に達したところでロケットエンジンを点火し、フォボスの重力圏を離脱し地球へと向かいます。


フォボス・グルントには、中国製の蛍火1号、SOPSYS装置のほかにも、LIFE(惑星協会)、MetNetランダー(フィンランド)などの外国製モジュールが積載される予定となっています。


展示された蛍火1号のレプリカとそのイメージ図(下)
hotaru.jpg

Hotar.jpg



蛍火1号は重量110kgの小型周回機で、中国初の火星探査機。
火星到達後にフォボス・グルントから切り離され、独立して火星とその周辺空間の観測を行います。
米国の惑星協会はLIFEと呼ばれる生物学実験モジュールを開発。LIFEには10種類の特定の微生物と、不特定多数の微生物を含んだ地球の土壌が搭載され、生物が長期間の宇宙飛行に耐えうるかを検証する。この実験によって、地球生命の起源を地球外に求めるパンスペルミア仮説の妥当性が明らかになることが期待されています。
フィンランド気象研究所はMetNetランダー (MNL) と呼ばれる火星着陸機をフォボス・グルントに搭載する予定。MNLは膨張式の耐熱シールド兼エアブレーキを装備した小型探査機で、将来的に数十機の観測ネットワークを火星上に構築し、気象・気候現象を観測する構想がある。

というわけで、フォボスグルント計画には、残念ながら日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)は参加しません。


参考サイト: Wikipedia, Eureka:Más detalles de Fobos-Grunt

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